キャッシングというのは審査さえ通れば複数並行して利用する事ができますが、返済も複数になるので場合によっては返済が厳しくなることがあり、返済できなければ多重債務者となってしまいます。
ですから、高額の融資の利用が必要な場合には、複数利用を狙うのではなくて、利用限度額の増額を狙うべきでしょう。その為には増額審査に通過する必要があり、まずは信用を付けなければなりません。
ただし、利用限度額を増額し、高額利用をした場合、やはり返済額は徐々に増えていきますから、複数借りるよりも負担は少ないとはいえ、返済できなくなる可能性もあるので十分注意が必要です。
キャッシングは当初は高額利用が難しい為、人によっては複数借りたいと考える人もいます。実際金融機関側は審査に通過できるような人であれば、複数利用を認めている場合も多く使えない訳ではありません。
しかし複数のキャッシングを利用すれば、返済も複数になって、合計の返済額は高額化してしまう事になるので、借り入れ当初は返済できていても、後々返済が難しくなってしまうこともあります。
もし返済が苦しくなって、返済ができないようになってしまった場合には、複数の借入れを抱えている訳ですから、多重債務者という事になってしまいます。
キャッシングは必要な時に簡単にお金が借りられて便利ですが、融資は例えばカードローンの場合審査で利用限度額が決められて、その範囲内でなければ借りられません。
このため利用者の中にはそれでは足りない場合があり、足りない分をさらに別のキャッシングで穴埋めすることを考える人もいます。
そこで実際にそういったことが可能なのかという話になりますが、キャッシングの場合、年収による合計の融資上限はありますが、借入先の件数に法的な上限がある訳ではありません。
このためカードローン側さえ問題視しなければ、複数同時に利用する事は可能という事になります。
ただし、カードローンはそれぞれ審査基準が有って、複数同時利用を認めていない場合も有れば3件目までは認めるというような場合もあります。
また4件目になると殆どのカードローンでは同時に利用する事を認めていません。
つまり複数利用には可能だが制限もあるということです。
このようにキャッシングの複数利用は可能ということになりますが、複数利用する場合には次のような問題がある事が指摘されています。
お金を複数借りれば、それぞれ返済しなければなりませんから、返済額を合計すれば、月々かなりの金額を返済のために用意しなければならなくなり、家計を圧迫するのは間違いありません。
また返済日が複数あるので、しっかり管理しておかなければ、返済を忘れてしまう可能性も高くなります。
また複数の返済日に合わせて、返済するお金を用意しなければならず、場合によっては、いつも金策しているような事になりかねず、精神的苦痛が大きくなる可能性も出てきます。
キャッシングは1件だけでも、時には返済が難しくなる場合がありますが、複数の返済があれば、この可能性はさらに大きくなることは間違いありません。
もし複数並行してキャッシングを利用している場合、債務を複数持っているという事になりますから、1つ返済できないという事になると、これ等複数の債務が返済できないという事です。
このため返済しなければならない債務が複数という事で、この場合多重債務者という事になってしまいます。
1つだけでも返済できなければ大変ですが、複数の債務を抱えてしまうと、返済するのは非常に難しくなってしまうので、複数のキャッシングを利用する際には特に注意しなければなりません。
債務整理で返済が難しいと判断すれば最悪の場合自己破産と言う事にもなりかねないので、十分注意して、できればそういう事にならないように、キャッシングの利用には十分注意しなければなりません。
このような多重債務者になる危険を避けるためには、そもそもの問題として複数のキャッシングを利用する事に問題がある訳ですから、高額の借入れが必要であれば、利用限度額の増額を狙うべきでしょう。
ただし、利用限度額を増額してもおらうのはそう簡単ではなく、増額の申込みを行って審査を受けるという手順を踏み、この増額審査に通過する必要があります。そのためにはまずは信用をつける事が重要です。
どのようにすれば信用が付くのかと言うと、まずは少額であっても与えられた利用限度額内で適正利用を繰り返すことが必要で、返済が滞ったりしてはいけません。
キャッシングの複数並行利用にはこういった問題が有る為、あまり利用は勧められないことが分かったと思います。
しかし、そうは言っても現在の利用限度額では足りないから、別のキャッシングの利用も考えなければならないという人もいるはずです。
複数利用しなければならなくなるのは、高額の融資が必要という事が原因です。そこで1件のキャッシングで十分高額の融資が利用できれば、問題の多い複数利用をしなくても済むはずです。
ですから、高額の融資が必要と考えた時は、別のキャッシングを探すのではなくて、利用限度額の増額の方法を調べてみましょう。
では自分もすぐに利用限度額を増額してもらおうと考える人もいるかもしれませんが、そもそも利用限度額というのは、申込み時に行われる審査での信用評価によって決められます。
要するに信用できる人には高額の融資を利用してもらうが、信用できない人には少額の融資しか行わないという事です。
ですから、利用限度額の増額を申込めばすぐにそれに応じてもらえるという訳にはいきません。
手順としては、申込み時と同じように増額を申込んで増額審査を行ったうえで信用評価を再度行って、それに見合った利用限度額に設定し直してもらう事になります。
したがって、この審査で信用が期待通りに上がっていなければ、利用限度額が高額化することも有りませんから注意しなければなりません。
ではどのようにすれば信用評価が上がるのかという事が気になりますが、当然ですがそう簡単には上がりません。
まずは契約時に与えられた利用限度額内で、適正な利用を繰り返すことが必要です。
適正利用というのは要するに借りたり返したりを繰り返すことで、例えば、あまりに利用が低調だと、金融業者は評価ができませんから、なかなか利用限度額が上げられるようなことはありません。
また、借入れが頻繁に行われていたとしても、返済がしばしば遅れてしまうというような場合も信用は上がりませんし、かえって下がってしまう可能性もあります。
キャッシングの利用を始めたら、こういった点を常に金融業者にみられているという事を良く覚えておき、あとあと利用限度額の増額時などに自分の足を引っ張らないように注意してください。
こういった適正利用を半年程度続ければ、金融業者の見る目も変わってきて、信用評価が上がり、利用限度額の増額にも応じてもらう事が可能になります。
それはキャッシングの利用中に他の業者のキャッシングの利用を始めてしまう事です。金融機関というのは他社の利用を嫌うと言われますが、これはそれによって返済能力にも支障が出るためです。
ですから、利用限度額が少ないからと言って安易に他社のものを利用してしまうと、利用限度額の増額には応じてもらえなくなる可能性があるので注意しなければなりません。
ただし、利用限度額が増額できたとしても、高額の借入れを行えば、返済額も高額化します。もちろん複数借りるよりも金額は少ないですが、返済に注意しなければならない事は間違いありません。
そこでまずは自分の収入と支出を考慮して、自分が月々いくらまでなら返済に回すお金を用意できるのかを正確に計算してみることが必要です。収入や支出の金額が分からないようでは借入れは勧められません。
自分の返済可能額が分ったら、それを基にして、カードローンで借入れできる上限額を把握しましょう。借入れする場合にはその範囲内に収まるようにすれば、返済できなくなることも無くなるはずです。
このように利用限度額を高額化することができれば、複数利用して返済が高額化することは避けられます。
ただし、現在のキャッシングの場合1件であっても高額利用をすれば、利用額にスライドする形で返済額も高額化することになるので注意が必要です。
もちろん高額化するとは言っても、複数同時に利用して返済することになる金額よりも少額ですが、だからと言って安心はできません。
以前の返済方式ではいくら借りても月々の返済額は変わらないというようなものが採用されていました。
しかし、それでは仕掛け上利息が増えてしまうというような問題点も有り、現在では借入額によって高額化するようになっている場合がほとんどです。
したがって、借入れが1件だけでも返済が難しくなってしまう可能性があるので、注意しなければなりません。
そこで、キャッシングで借入れをしようという場合には、まず自分が月々いくらまでなら返済できるのか、自分の返済能力を正確に計算しておきましょう。
そのためにまず過去1年分の月々の収入額と支出額を調べてみて下さい。その収入額と支出額を使って次の数式で月々の収支額を計算してみて下さい。
この収支額は生活費として支出した後の残った金額という事になりますから、この収支額の範囲内で返済ができれば、生活に支障を出さずに返済していく事ができるという事になります。
将来的な収支額がどうなるのかは分かりませんが、過去の収支額が最低になるときを基準に考えておけば、今後も返済できなくなるようなことは、そう考えられないでしょう。
収入はともかく自分の支出額が分からない人も多いと思いますが、お金を借りようという人は、そういったことも分からないうちは借り入れなどすべきではありません。
自分の返済できる金額が分ったら、次に金融業者のホームページなどで、その金額で返済できる範囲で借入れできる最高額を調べましょう。
借入れする場合には、この金額以内に止めておけば、返済できなくなるようなことは、あまり考えられないという事になります。
借りるときは多少超えてしまっても構わないだろうと考えてしまう人もいますが、返済するときになって生活を圧迫して、自分の首を絞める事に繋がる可能性があるので、上限は守るようにしましょう。
家計簿のようなものがあれば良いですが、最近ではスマホでも管理できるのでそういったものを利用することも考えてみましょう。
こういった管理ができていない場合、お金を借りてもそのお金をどう使ったのかもわからなくなってしまうので、お金を借りようという人は、まず自分のお金の管理ができてからにしましょう。
このように複数利用ではなく利用限度額を増額すれば高額利用もしやすくなりますが、借入れすれば利息の支払いも必要でその分は損失ですから、まず行うべきは借りずに済ませる事を考える事です。
借りなければ損失も出る事はありません。もし借りなければならないにしても、遣り繰りしてできるだけ借入額を少なくできれば、高額の借入れを行うよりも損失は少なく済ませる事が可能です。
もし借入れが生活の為だとすれば、そもそも生活というものは収入内でできなければ、毎月借入れしなければならなくなるので、生活そのものを見直して、生活水準を下げる事も必要になるでしょう。
高額借入れでも説明したように利用限度額を増額してもらえば、複数並行して借入れするよりも、返済は楽にできるようになるはずです。しかし、もっと頭を使うところは別にあります。
借入れしてしまえばそのお金は何としてでも返済しなければなりません。しかも返済は借りた元金だけを返せばよいという話ではなくて利息の支払いも必要ですから、損失も出していることになります。
方法としては、自分の支出内容をよく調べて、不要不急の支出を止められれば、その分借りずに済ませる事ができるはずです。
また自分では必要な支出だと考えたとしても、ほかの人が見れば不要な支出に見えることも有るので、自分では借入れが必要だと考えても、他の人を交えて考えれば、借りずに済ませる事もできるかもしれません。
ですから、自分だけで考えず、家族に相談することも必要でしょう。
こういった検討を行っても、最終的には借入れが必要という事になってしまう事も有ります。
しかし、こういった検討を行う事で、自分で用意できるお金が見つかるはずですから、当初考えていた借入額を減らすことができるはずです。
そうすれば、返済でもその分負担が少なくできるので、返済額は少なくなりますし、返済期間も短縮でき、支払う事になる利息も少なくて済む事になります。
中にはお金の借入れが生活費の補填というような人もいるはずです。こういった場合、生活の維持のために毎月毎月借入れを行わなければならなくなって、場合によっては利用限度額が足りなくなる事も有ります。
しかしよく考えてみて下さい。生活というのは自分の収入内で維持できなければ、いずれ破綻してしまいます。借入れで維持するというのはその破綻を先延ばしにしているだけです。
ですからもし借入れしなければ生活が維持できないというのであれば、生活水準が自分の収入に見合っていないという事です。
最近では収入が右肩上がりで増えていくという時代ではなくなって減ってしまう事も珍しくない時代です。生活は一度水準を上げてしまうと、なかなか戻すことができませんが、そういった考えは捨てるべきです。
今後は収入に合わせて生活水準も柔軟に変化させることが必要です。
まずは自分の支出内容を見直して、自分の収入にあった生活に変えていくようにしましょう。
そういった場合でも、借入れを続けるのは無理がありますから、役所に行って相談して、場合によっては生活保護の受給も考える必要があるでしょう。
ここでキャッシングの複数利用について纏めておきます。
キャッシングを複数利用し返済を他からの借入れで行うようになった場合は破綻する兆候ですから、その場合には借入れを見直して生活を立て直す必要があるので十分注意してください。