サラ金は大手から中堅を経て中小に至るまで数多いですが、カードで借り入れができるカードローンを提供するには莫大な設備投資が必要になる為、大手と一部の中堅のサラ金に限られることになります。
この大手サラ金が提供しているカードローンを銀行と比較してみると、まず最高金利が高いという違いがあります。しかし審査は一般的には銀行より甘いと言われ、即日融資も利用できる特徴があります。
ただし、これは銀行と比較した場合の話であって、審査自体が甘いという事ではなく、誰でも審査に通過できるというわけではないので、安易に申込むべきではありません。
サラ金は現在消費者金融と言っていますが、大手から中堅、そして中小業者に至るまで街中をよく見ると非常に多数の業者を見つけることができます。しかしこのうち大手と呼ばれる業者は数社に絞られます。
カードローンはカードを利用してＡＴＭから融資を引き出すもので、提供するには莫大な設備投資が必要なため、提供しているのはこれらの大手と一部の中堅業者だけという事になります。
現在大手と言われるサラ金は、銀行が設立したものを除いて以前は多くが独立系でしたが、現在では銀行との提携が進んで、一時支援を受けることも有ったため、殆どが銀行系になっています。
サラ金は高度成長期に誕生しましたが、当然当初はそれほど大規模な業者は無く、皆小規模な業者から始まり、その中から次第に成長し現在いくつかの大手と呼ばれる大規模業者が出現しました。
現在大手と呼ばれよく知られた業者には、次のようなものがあります。
この他にももともとクレジットカードを発行していたような業者が参入したりした業者が存在しています。
現在サラ金の金融商品と言えばカードローンを思い浮かべますが、実際には大半を占める中小サラ金は、カードローンは提供しておらず、従来の窓口や振込による融資を行っています。
カードローンと言うのはローンカードを発行してＡＴＭから融資を引き出すという形で利用しますから、ＡＴＭ網を作るだけでも莫大な費用が掛かってしまいます。
このためカードローンはサラ金にとっては利用しやすく提供したいのはやまやまでも、そういった莫大な費用を負担できるのは、大手業者に限られます。
ですからカードローン全盛ではありますが、実際に提供しているのはここで挙げた大手業者や一部の中堅業者に限られています。
サラ金は先程説明したように高度成長期に次々に誕生しましたが、その時点ではそれぞれの経営者が独自に設立したものでした。
その後銀行が中心になって設立したようなサラ金も出てきたため、これらを銀行系、以前からあるものを独立系と呼んでいます。
しかし、その後サラ金業界の経営が傾く時期があり、独立系だったものが取引きのある銀行から経営的な支援を受けて、そのグループ企業になるようなケースが相次ぎ、そこもまた銀行系と呼ばれています。
このため現在では大手サラ金の殆どは銀行系サラ金になっており、先ほど挙げたサラ金のうち独立系を保っているのはアイフルのみという事になります。
この時期には当時あったサラ金の半数は生き残れず消えていったと言われています。
そこでこの大手サラ金が提供しているカードローンの特徴を理解するために銀行のカードローンと比較してみると、まず注意しなければならないのが金利で、銀行のものよりも高い設定になっています。
しかし、サラ金のカードローンの審査は銀行のカードローンの審査よりも甘いと考えられており、銀行のカードローンの利用が難しい人であっても、利用できる可能性があると言われています。
また銀行では審査が厳しくなって以前のように即日融資は無くなりましたが、サラ金の場合には、そういった規制は行われていないので、現在でも審査で問題が無ければ即日融資が利用できる可能性があります。
では大手サラ金というのはどういった特徴を持っているのか、ここで銀行と比較しながら説明していきます。
まず大手サラ金のカードローンと銀行のカードローンを比較したときに目につく大きな違いは金利です。それぞれの仕様を見れば一目瞭然ですが、大手サラ金のカードローンのほうが設定は高くなっています。
金利はそれぞれ違いますが、最高金利を比較すると次のようになります。
| カードローン | 最高金利 |
|---|---|
| 大手サラ金 | 18.0％ |
| 銀行 | 14％台 |
大手サラ金の場合殆どは最高金利18.0％で融資を行っていますが、銀行の場合には、夫々ばらつきがあって、概ね14％台の金利を付けています。
もう一つ大きな特徴として挙げられるのが、審査の難易度で、大手サラ金のほうが審査は甘いと言われています。
実際一般的に言えば審査の難易度には次のような序列があります。
特に最近では先程説明したように大手サラ金は銀行のグループ企業になっていますから、銀行はそのグループ内で利用者を確保しようと考えます。
そこで利用者を逃がさないように銀行で利用できない人をサラ金でつなぎ止めようとして、審査の難易度を調整しています。
ただし、この難易度というのは、あくまで一般的な話であって、個々の申込者の場合は、それぞれ置かれた状況が違いますから、審査で使われている審査基準によって難易度は違ってきます。
したがって、ここでの特徴というのはあくまで参考程度に考えなければいけません。審査については次章で更に説明します。
もう一つ大手サラ金の大きな特徴になっているのが、即日融資が利用できる可能性が有る事です。
以前は銀行でも即日融資を売りにしている所も多かったのですが、その後銀行のカードローンの審査が甘すぎて多重債務者を生んでいるという批判を受ける事になって、現在即日融資は行っていません。
このため現在即日融資が必要という場合には、大手サラ金を利用する必要があり、この点で銀行には無い特徴となっているわけです。
ただし、即日融資というのは、いろいろと調べる時間も取れませんから、利用開始後不便を感じる高知尾になる可能性も有るので、あまり利用を勧めることはできませんので注意してください。
つまりカードローンでは銀行の方が後発で、銀行はこの時点で個人の信用保証技術を持っていなかったためにサラ金と提携して保証会社になってもらい、この時から銀行と大手サラ金の提携が始まりました。
ただし、審査は確かに銀行のカードローンに比べれば甘いと言えるかもしれませんが、だからと言って返済できないような人には融資されませんからあまり安易に通過できると考える訳にはいきません。
そこで審査通過を狙うのであればまずは審査というものを理解しなければなりません。審査では返済能力と信用が問われ、このどちらかに問題が有れば、融資が行われることはありません。
そこでカードローンの申込みを考えているのであれば、まずは申込前に、自分がこれらの返済能力や信用に問題がないかどうか、自分なりの評価を行い、問題があれば申し込みは止めて他の方法を考えましょう。
先程審査についてサラ金は銀行よりも甘いという特徴を説明しましたが、これを誤解してほしくないのは、甘いというのはあくまで銀行と比較しての話という事です。
甘いと言ってしまうと、申し込みの予定者の中には、それなら自分も通りそうだと安易に考えてしまう人がいますが、残念ながら甘いという評価はその申込者に対しての甘さではないのです。
実際、大手サラ金の審査通過率というのは、概ね４０％台になっていて、この数字から分かると思いますが、申込者のうち半数以上は審査に通過できていないという事です。
どの程度から審査が甘いというのかは考え方によりますが、４０％台というのはそう甘いとは言えない数字でしょう。
そこで申し込みの前に是非行なっておきたいのが自分の状況を分析して審査通過の可能性を探ってみる事です。
この為に必要になるのが審査では何が行われているのかという点ですが、詳細は各サラ金の審査基準が公開されていませんから分かりません。
しかしどのような点が確認や評価されるのかは分っていて次のような事が行われていると言われています。
サラ金のカードローンを申込む場合にはこれを基に審査通過の可能性を考えてみましょう。
申込者が本人であれば本人確認は問題ありませんが、時々審査通過が見込めないからと言って、他人になりすまして申込む人がいます。しかしそんな事をしても審査でバレるのが落ちですから絶対に止めましょう。
返済能力については次の２点が調べられることになります。
一定額というのは従来２００万円の壁と言われ、２００万円以上の年収が無ければ借りられないと言われましたが、サラ金の場合現在では借入希望額が少額であれば、もう少し少額でも利用可能と言われています。
また安定した月収というのは、申込者の職業や職種によって判断され、正規採用の公務員や企業の正社員は安定した収入があると判断され評価が高くなります。
しかし臨時採用の契約社員や派遣社員の場合には評価が下がり、パートやアルバイトになると更に評価は下がります。
また個人事業主の場合には、安定した収入とは評価されない為、事業状況を示す書類の提出が要求される場合も有ります。
信用については過去の金融取引状況が信用情報から確認され、この中に例えばローンを滞納や、月々の電気料金や電話料金等の各種支払いが滞ったというような記録があった場合には低評価になります。
これ等について自分の状況から、自分なりに評価してみて、審査通過の可能性を判断してみて下さい。
審査に通って借り入れしたとしても、実際に返済できるかどうかというのはまた別の問題です。
そこで審査通過の評価と共に行っておきたいのが、借入したときの返済の可能性についての評価です。
問題は無いと評価しても、返済を続けていく段階では何らかの問題が有って返済できなくなる事はよくある事です。そういう場合には返済できないとわかった段階ですぐにサラ金側に連絡を入れて相談しましょう。
大手サラ金の場合、最近の契約では予めそういった時のことも考えられていて、そういう場合には、返済額の減額に応じてくれたり、返済日をずらすなどの対応が取られます。
ですから慌てないで相談することが重要なのです。
申し込みの前に審査通過の可能性を評価することを説明しましたが、この時点或は少なくともカードローンで融資を利用する前までに、是非行なっておきたいのが、返済の可能性の評価です。
審査に通過できたとしても、それは一般的な話として年収から返済能力の評価を行っているだけで、お金の使い方というのは人それぞれで違っており、実際に返済できるという保証にはなりません。
例えば月々５０万円の収入が有ったとします。普通に考えれば、そもそもお金を借りる必要も無い金額で、借りたとしても返済は比較的容易と考えるでしょう。
しかし人によっては支出も５０万円という場合も無いとは言えません。
したがって、返済の可能性は自分の状況から判断しなければならない訳です。
方法は簡単で、まず自分の借り入れ予定から月々の返済額を調べます。これはサラ金のホームページに返済シミュレーション機能が用意されているので簡単に調べられます。
次に１年程度遡って、月々の自分の収入額と支出額を調べます。これも自分のお金の管理ができていればすぐに分かるでしょう。
もし分からないという人はお金を借りても何に使ったか分からなくなってしまいますから、借り入れは見合わせて、まずは自分のお金を管理できるようになってください。
月々の収入額と支出額が分ったら、次の数式で月々の収支額を計算します。
この収支額が自分の生活に支障を出さずに返済に回すことができる金額になります。
そこでこの収支額が最も少なくなる時を基準にして、先程調べた月々の返済額以上あるかどうかを調べましょう。
返済額以上あれば返済は可能という事ですが、返済額に満たない場合には、返済に行き詰ってしまう可能性があるので、借入れは見合わせなければなりません。
こういった計算をして返済の可能性を評価しておけば、返済中に返済が難しくなるようなことはそうある事ではありませんが、長く利用しているとやはり返済が難しくなることも出てきます。
そういった場合どうすれば良いのかというと、例えば他からの借入れで返済額を用意するような人もいますが、それをやってしまうと借り入れが複数になり、やがては多重債務者になる可能性も有ります。
ですから、この時点で最も良いのは、すぐにサラ金側に連絡をして、どうすれば良いか相談することです。
大手サラ金は以前のような厳しい取り立てを行うようなことはありません。しかしサラ金も貸したお金が回収できなければ困りますから、相談に乗ってくれます。
特に最近の大手サラ金の場合、カードローンの契約時から、そういった時の対処についても予め、対応が明記されていることが多くなっています。
それによれば、利用者の返済が厳しくなった場合には、一時的に返済額を減額してくれたり、返済日をずらしてくれたりすることになっています。
そういった契約が無かったとしても、やはり、回収ができなければ困りますから、最悪の場合利息分だけの入金にしてくれることも有ります。
要するにサラ金側としても利息分から利益だけは確保できるという事で、とりあえずは困らないという事になるわけです。
このため、もしお金を借りようと思った時は、まず借りずに済ませる方法を考え、借りるにしてもできるだけ少額で済むようにいろいろと遣り繰りを考えてからにして下さい。
ここで大手サラ金のカードローンについて纏めておきます。
サラ金というのは以前はちょっと胡散臭い金融業者でしたが、現在では少なくとも大手の場合銀行との提携も有り、立派な金融機関に成長してきており、安心して利用する事ができます。