キャッシングはお金を貸して利息を受け取り利益を上げるための金融商品で、利息は借入金利を基にして計算されます。この借入金利は上限金利内であれば金融業者が独自に決めることができます。
このため借入金利はそれぞれ違いますが、あまり高すぎると利用者がいなくなってしまうので、目安となる相場が存在していて、大手消費者金融で言えば18.0%が最高金利の相場ということになります。
借り入れに当たってはお得な利用を考えて、借入金利を重視して選ぶ人も多いですが、利息は金利だけで決まるものではありませんから、キャッシング選びでは借入額や借入期間にも注意が必要です。
金融機関も企業である以上利益を追求します。金融機関の利益はお金を貸して利息を受け取る事によって生み出されるもので、利用者は返済に際して元金だけではなく利息を支払わなければなりません。
この利息というのは、金利を基に計算されますが、この関係をよく理解していない人も多いので、利息は金利だけではなく元金の金額や借入期間によっても大きく変わるという事を覚えておきましょう。
この利息を計算するうえで必要になる金利は、あまり利息が高くならないように法律で上限が決められており、この上限内で金融業者が自由に決めることができます。
金融機関というのはお金を貸すことで利益を得ている企業です。
ですから貸したお金をそのまま返してもらっても利益に繋がらない為、お金のやり取りを行う時には、必ず利息が付くことになります。
金融機関は銀行なら預金者から預かったお金を、消費者金融なら銀行などから借りたお金を、それぞれ融資が必要な人に貸します。
このため、これらの預金者や銀行などに支払う利息を上回る利息を融資した人から受け取って、その差額が利益という事になります。
金融機関は大きなお金を動かすので、お金があるように見えますが、実際の利益というのは、こういった利息の差額という事になって、そう大きなお金というわけではないのです。
では、この利息というのはどのように計算されるのかというと、次の計算式で計算されます。
つまり利息というのは借入れた元金を少しづつ返していくとして、その残高と金利と借入期間によって計算される訳です。
元金が同じであれば月々返済していくとして金利が高いほど利息は高額になっていく事になり、金融機関はその分利益を上げることができるという事です。
ではこの金利はどのように決められるのかというと、利息があまりに高額になってしまうと、利用者が苦しみますから、利息制限法という法律で上限が決められています。
これは借入額によって次のように3段階で決まっています。
借入元金 | 上限金利(年利) |
---|---|
10万円未満 | 20% |
10万円以上100万円未満 | 18% |
100万円以上 | 15% |
金融機関はこの利息制限法で定められた、上限金利内でそれぞれ独自に融資の利用者に適用する金利を決めることができます。
このグレーゾーン金利は様々な問題を引き起こしましたが、直近の貸金業法の改正で、利息制限法を適用することになってやっと撤廃され混乱は収拾されました。
このように借入金利というのは提供する業者が決めるため、業者が提供するローンごとに違ってきます。またカードローンのように大きな幅が有って、適用になる金利が審査で決まるものもあります。
金融機関としては借入金利が高くなるほど利息も高額になり、大きな利益に繋がりますが、あまりに借入金利が高くなってしまうと、今度は利用者がいなくなってしまうため、目安になる相場があります。
多くのローンはこの相場に合わせて金利の設定を行っていますが、業者の中には営利を目的にしていなかったり、目立たせて利用者を呼び込むといった考えから、相場よりも有利な設定にしている場合も有ります。
このように上限金利内であれば、ローンに適用される金利というのは金融機関が自由に決定できるため、借入金利というのは、それぞれ違ってきます。
例えば利用者が増えているカードローンの場合には金利の大きな幅が作られており、利用者を審査して信用を評価し、その評価結果によって、その幅の中で適用される金利が決まります。
このためカードローンの場合には、利用者ごとに借入金利が違ってくることになります。
説明したように金融機関は高い金利にするほど利益が上がる事になりますから、できるだけ金利は高くしたいと考えています。
しかしあまり高くなってしまうと、返済の負担が大きくなってしまうために利用者の方で敬遠することになるので、利用者の確保ができなくなって、やはり利益を上げられなくなってしまいます。
このため、ローンにはそれぞれの種類によって金利の相場があり、概ねこれに倣って金融機関は金利を決めています。
例えばカードローンを含むキャッシングの場合、次のような金利の相場があります。
ローン | 上限金利の相場 |
---|---|
銀行のカードローン | 14%台 |
大手消費者金融のカードローン | 18% |
中小消費者金融のカードローン | 18%~20% |
銀行のカードローンの場合にはバラつきが多く14%から15%までの間で様々なものが存在します。しかし大手消費者金融の場合にはほぼ上限が18%で横並びになっています。
中小の消費者金融でも一部で20%をつけているものはありますが、多くが18%を上限にしています。
ただし、これは相場であって、これ等よりも低い上限を持っている金融機関もあります。
こういった金融機関の中には、営利目的ではないところが有り、高い利益を狙う必要が無かったり、金利をわざと低くして利用者を呼び込もうと考えるところも有るのです。
例えば銀行であれば、13%台の金利になっている銀行も探せば見つかるはずです。
大手消費者金融の場合には、数が限られますから、あまり外れるようなところはありませんが、若干18%よりも低くなっているところがあります。
ですからもしできるだけ金利が低いところを選びたいという場合には、こういったところを探せば、多少有利な利息にすることも可能でしょう。
しかし金利が高いために、たちまち利息が膨れ上がってしまうので、絶対に利用するべきではありません。
利息を計算する数式を見れば分かりますが、利息は金利だけで決まる訳ではありません。金利だけを見ていたのでは、なかなか利息を減らすことができなくなることにもなるので注意が必要です。
利息の計算では借入元金や借入期間も大きく影響するため、利用方法によって注意すべき点が変わってきます。例えば少額の融資を短期間で返済してしまう場合、金利を気にしても利息にはあまり影響しません。
また利息に注意する場合には、ATMの利用手数料や、返済遅れでかかる事になる遅延損害金にも注意が必要で、金利の低い現在では手数料の方が利息よりも高くなるという事も有ります。
このように金利には相場が有ってその中でそれぞれ決められるわけですが、実際に金融機関に支払う事になる利息というのは、この金利だけで決まる訳ではありません。
先程の利息計算の為の数式を思い出してください。利息というのは借入額や借入期間にも大きく影響が出ることが分かります。
ですから、金利だけを考えていたのでは、実際に利用した場合に、金利が高いものと比べて、実はそう利息が変わらなかったというようなこともないとは言えません。
ですから、キャッシングなどのローンを利用する場合には、こういった借入額や借入期間も合わせて考えるべきでしょう。
特にカードローンのように何度も借りたり返したりを繰り返すローンではお得さも重要ですが便利さという点も無視できませんから、こういった点も含めてもっと自分に合ったものという視点が必要でしょう。
例えば自分の想定している借り方が生活費の補填程度で、少額の借入れを短期間で返済してしまうというような場合には、借入額が低額で借入期間が短い訳ですから、多少金利が高くても利息に差は殆ど出ません。
それよりは便利に使えたほうが良いカードローンと言えるでしょう。
しかし、日頃は使わないが、たまに趣味やレジャーの為に高額の融資を利用するというような場合には借入額が高額になり、借入期間も長期になるので、できるだけ金利が低いほうが利息はお得になります。
利息の他にもう一つローンを有利に利用したい場合に注意しておきたいのが次の2つです。
ATMは提携先などによって利用手数料がかかる場合や、時間外に利用した場合の時間外手数料など、払わなくてもよいお金が必要になる場合があります。
また返済日を忘れて返済が遅れた場合には、遅延損害金というやはり本来払う必要のないお金がかかってしまいます。
例えば手数料の場合、利用方法によっては実は利息よりも高かったというようなことも有ります。
ですから、金利を気にしながら有利さを狙うのはよいのですが、こういった余分にかかってしまうようなお金にも目を向け、できるだけこういったお金がかからないような利用を行ってください。
返済方法はいろいろとありますが、絶対に返済日を忘れないのは自動引落です。ただしこの場合も残高不足という事がありますが、やはり返済日を思い出して残高を確認する事は必要です。
その他金融機関によってはメールで返済日を教えてくれるサービスがあるので、そういったものを利用する事も良い方法です。
また給料日など何らかの事象と関連付けて返済することを思い出すように習慣付けておくのも大変有効です。
カードローンの場合には説明したように金利には大きな幅があり、審査によって適用される金利が決まりますが、これは利用者と金融機関間のお付き合いによる信用評価が影響するため当初は最高金利になります。
ただし、ずっとそのままという訳ではなく、適正な利用を続けていればお付き合いが深まり、信用評価が上がる為、利用限度額の増額と共に金利の見直しが行われ徐々に低金利になって行きます。
しかし利用中に例えば他社のキャッシングを借りたりすると、評価は下がる事になり、なかなか金利の設定も低くならないので注意が必要です。
そこでカードローンについて考えてみましょう。説明した通り、カードローンの金利には大きな幅があり、審査での信用評価で適用される金利が決まります。
この信用というのは、世間一般の評価という訳ではなくて、主に借り手と金融機関間のお付き合いの度合いで評価が行われます。
そこでカードローンを申込むことを考えてみましょう。たぶんネットなどで良さそうなところを探して申込みを行うというのが普通ですから、多くの場合には始めてその金融機関とお付き合いをする事になります。
そうするとお付き合いの度合いで信用が評価されるとすると、金融機関としては、今まで付き合いが無いので、そう高い評価になることはありません。このため設定される金利というのは通常最高金利になります。
それではかなり不利な金利でなければカードローンの利用ができないではないかと考えてしまいますが、実はこの最初に設定される金利というのは途中で見直してもらうことができます。
カードローンでは利用限度額もやはり信用の評価で決まり、利用限度額と金利は連動することになります。要するに利用限度額が高額になるほど金利が下り有利な条件で利用する事ができるようになるわけです。
逆に言えば最初は信用評価が低いので利用限度額はかなり低額で、それを高い金利で借りる事になるのです。
そこで適正な利用を続ける事によって、お付き合いは深まっていきますから、金融機関の方ももっと高額な利用をしてもらってもよいのではないかと考えるようになります。
ただし、これは適正な利用を続けていた場合の話であって、利用者によってはそうではない場合もあるはずです。
例えばしばしば返済が遅れてしまっているとか、審査をしてみたら他の金融機関のカードローンの利用も始めていたりすると、審査での信用評価は下ってしまいます。
もし増額審査を受けた結果、信用評価が以前よりも下がっていた場合には、利用限度額の増額も金利の見直しも行われることはありません。
したがって、将来的にもっと有利な金利で利用したいと考えているような場合には、カードローンの利用中に信用を傷つけるような行為をしないように注意しなければなりません。
これは多くの場合適正な利用を繰り返している人で、概ね半年程度、長い場合には1年程度必要です。
ただし、利用が低調な場合には信用判断がなかなかできませんから、更に長い期間が必要になると言われています。
ここで、借入金利の相場について纏めておきます。
ここではカードローンなどのキャッシングを中心に考えましたが、借入れ目的が決まっていれば銀行には目的別ローンという更に有利な金利の相場を持つローンがあるのでそちらの利用も考えてみましょう。