キャッシングは大変便利なものですが、金融機関には利息を払わなければならず。それを決める一つの要素が金利です。金利のは法的な上限があり、銀行やサラ金はこの範囲内で適用金利を決めています。
サラ金は銀行からお金を借りて融資を行っているので、必然的に銀行よりも金利が高めになりますが、有利さを判断するとすれば金利というよりも利息が重要で金利が高ければ不利とは一概には言えません。
またキャッシングを有利に利用しようという場合、利息や金利ばかりに目が行きがちですが、実際には利息以外にも、様々な手済料などがかかる事になるので、そういったものにも目を向けなければなりません。
銀行やサラ金といった金融機関や金融業者というのは、預金や銀行から借入れお金の必要な人に貸して、その利息差から利益を得ています。この利息の計算に用いるのが金利です。
こういった仕掛けですから金利が高いほど金融機関や金融業者は利益が上がる訳です。しかしあまりに高すぎると利用者の方が支払えなくなるので、金利には法的な上限あり、それ以上にすることはできません。
カードローンなどのキャッシングの場合、銀行のものでは概ね14%台、大手サラ金のものになると18%程度になっているのが普通で、中小サラ金になると、場合によっては20%という場合も有ります。
銀行やサラ金はお金を貸していますが、こういった金融機関や金融業者も利益を得なければ生き残っていけません。ではお金を貸してどのように利益を得ているのでしょうか。
まず貸すお金というのはどのように調達しているのかというと、銀行の場合には貸すだけではなく預けるとうサービスもあります。これを預金と言いますが、銀行は預金を預かって預金者に利息を払っています。
サラ金の場合には、預金はありませんから、融資するお金というのは銀行から借りる事になります。このためサラ金は銀行に対して利息を支払います。
こうして調達したお金を金融機関や金融業者は利用者に融資して、返済時に利息を受け取ります。
この調達するときの預金者や銀行に支払う利息と、お金を貸した利用者から受け取る利息の差額が金融機関や金融業者の利益という事になる訳です。
ですから、借りるお金は大きな金額であっても金融機関や金融業者が得られる利益というのは、それほど大きくなく、ほかの業種の企業とそう変わらないのです。
このような訳ですから、金融機関や金融業者というのは利息が多ければ多いほど利益が上がるという事になります。
この利息というのは次に計算式で計算されます。
数式を見れば分かると思いますが、利息を増やすためにはたくさん借りてもらうか金利を高くするか長く借りてもらうかという事になります。
この中で金融機関や金融業者が調整しやすいのが金利です。そこで利益を上げるためにはできるだけ高い金利に設定すれば良い訳です。
しかしあまりに高い金利にしてしまうと利息が高くなりすぎて利用者は利用しようとは思いません。
また金利には利息制限法という法律で上限が設定されていて、次のようになっています。
借入元金 | 上限金利(年利) |
---|---|
10万円未満 | 20% |
10万円以上100万円未満 | 18% |
100万円以上 | 15% |
金融機関も金融業者もいくら利益を上げたいとは言っても、この金利を超えるような数字をつける事はできません。
もしこれ以上の金利を付けている業者が有るとすれば、その業者は違法な業者です。
では銀行やサラ金が提供しているカードローンやキャッシングの実際の金利相場はどの程度なのかというと、それぞれの最高金利は次のようになっています。
キャッシングの種類 | キャッシングの最高金利(年利) |
---|---|
銀行のカードローン | 14%台 |
大手サラ金のカードローン | 18% |
中小サラ金のキャッシング | 18%~20% |
もちろん中には利用者を集めるために、もっと低金利にしている場合も有りますし、これよりも高い金利の場合には、ちょっと高めの金利だと考えて下さい。
一時はこの為に様々な訴訟が起こされたりして混乱しましたが、現在では、利息制限法の方が適用されることになっており、混乱はなくなりました。
キャッシングを選ぶ場合有利不利は大変重要な選択基準になりますから、これを金利によって判断する人が非常に多くなります。しかし有利不利は利息の高低で判断すべきで金利だけで決まる訳ではありません。
例えば生活費の補填程度の少額の借入れを考えた場合、借入が少額ですから、すぐに返済してしまう事が出来、金利が多少高かったとしても、利息を計算すると大きな違いは出ません。
しかし、借入れが高額になった場合には、借入期間も長くなっていきますから、その間利息を支払い続ける事になって、利息が高額化していきます。
そういった場合には金利が影響するので、金利を気にしなければなりません。
このようにキャッシングでは利息を支払いますから、その分は利用者にとって損失になります。
つまりこの損失が少ないほど有利な借入れという事にになる訳です。そこでキャッシングを利用する場合には、できるだけ金利が低いものを選ぼうと考えてしまいます。
ですから金利だけを見れば、銀行から融資するお金を調達しなければならない消費者金融は銀行よりも金利が高くなければ利益が出せませんから、小筆者金融の方が不利と考えがちです。
しかし、実際の利息というのは先程の数式を見れば分かりますが、金利だけで決まるものではありません。金融機関は利息を増やすためには金利を調整するしかありませんが、利用者は違います。
そもそもの借入額や返済期間も自分で考える事ができます。
このため、キャッシングの有利不利を考える場合は金利だけで判断するべきではありません。
自分がどのようにキャッシングを利用するのかをよく考えて、自分に取って有利になるものを選ぶことが重要なのです。
そこでどのように考えればよいのかを利用例で考えてみましょう。
例えば少額の融資を利用して短期間で返済してしまう場合を考えてみましょう。生活費の補填程度の利用であれば、こういった利用方法になるはずです。
その場合、先程の数式では借入残高は少なく借入期間も短期間ですから、金利が多少高かったとしても、計算される利息にはあまり影響しないはずです。
ですからこの場合には有利不利で判断するのではなく、自分の使い勝手の良い便利なキャッシングを選ぶというのが良い選び方と言えるでしょう。
これに対して、趣味やレジャー或は医療費などの為に高額の融資を利用したとすると、返済期間も長期に及ぶと考えられまず。
この場合先程の数式で考えると借入残高と借入期間が大きな数字になるので、金利はできるだけ低いものを選ばないと利息は高額化してしまいます。
ですから、こういった目的でキャッシングを申込もうという場合には、キャッシングの情報をたくさん集めて、できるだけ金利が低く、利息が少なくできるものを選ぶようにしてください。
ですから、キャッシングの中でもカードローンを選ぶ場合には、自分の使い勝手が大変重要な選択基準という事になります。
使い勝手の悪いものを選んでしまうと、利用開始後に余分な費用が掛かったりして結局不利な利用に繋がる事も有るので、十分注意してください。
このようにキャッシングを利用する場合には利息を気にする必要がありますが、それは利息が有利不利に影響するからです。しかしこの利息ばかり気にしていると、他の費用を忘れるので注意が必要です。
例えばカードローンを利用するとすると、お金の融資を受けるのにATMを利用する人が多いはずです。ATMはカードローンを提供している金融機関のものなら良いですが、提携先などでは手数料がかかります。
また利用時間によっても時間外手数料がかかる事も有ります。
さらに返済方法によってはやはり手数料が発生しますし、返済を忘れてしまうと遅延損害金も払わなければなりません。
これ等のお金についても、有利不利を判断する際には利息と同じように十分注意が必要なのです。
このようにキャッシングの有利不利は利息によって決まりますから、できるだけ自分の使い方に合わせて、利息が低くなるものを選べば良い訳ですが、実はそれでも余分な費用がかかる事があります。
実際に使ってみると、自分の計算では利息が多く不利になると考えた、キャッシングの方が、実は有利だったという事もあるのです。
これはキャッシング選びで利息だけしか見ていなかったためで、キャッシングの利用では他にも掛かってくる費用があるという事を忘れていたことから起こることです。
ですから、キャッシング選びではどのようなお金が掛かってくるのか予めよく考えて、それも含めて選ぶことが必要になる訳です。
余分にかかってくる費用として分かりやすいのがATMの利用手数料です。
キャッシングを提供している金融機関や金融業者はそれぞれ自前のATM網を構築していますが、全国的に利用できる訳ではありません。
特にサラ金の場合には銀行に比べればATM網は手薄ですからそのままでは使い勝手が良くありません。
そこで金融機関や金融業者はそれぞれ手薄な部分を補うために提携を結んで、相互にATMを利用できるようにしています。
しかし、この提携ATMを利用する場合、手数料が掛かってくる場合があり、この手数料は本来は支払う必要のない余分な費用という事になります。
またキャッシングの提供業者のATMを利用する場合でも、時間外の利用では時間外手数料がかかる事になる場合も有り、これも余分の掛かる費用ということになります。
これ等は現在一回に付き108円或は216円ですから、それほど高額には見えません。
また返済についても注意が必要です。返済は幾つか用意されている返済方法の中から自分が利用しやすいものを選んで行います。
例えば自動引落が利用できれば、手数料もかからず良いのですが、ATMを利用する場合には、借入時と同じで利用手数料や時間外手数料が発生することがあります。
また銀行振込を利用する場合には、振込手数料がかかるので、これも余分な費用です。
また返済日を忘れると、入金するまでは遅延損害金というものが掛かってきますから、このお金にも注意して、返済を行わなければなりません。
このようにキャッシングでは利息の他にも様々なお金がかかってしまう可能性があるので、利息ばかりを考えるのではなく、その外に掛かってくる費用をできるだけ無くせるようなものを選ぶようにしましょう。
そこでそういったことにならないように、何か返済日を忘れないような仕掛けを用意しておきましょう。簡単なところでカレンダーに印をつけるだけでも効果はあります。
また給料日になったら返済を連想する習慣を付けたり、あるいは金融業者が提供している返済日やその前後にメールで知らせてくれるサービスを利用しても良いでしょう。
キャッシングは比較的審査が甘く、カードローンなら何度も借りては返すという事が繰り返せるので便利ですが、ローンとしてはそれほど有利なものではありません。
ローンの中にはキャッシングの金利よりもずっと有利に借入れできるものが用意されていて、利用目的によって借入れできます。
ですから、有利不利を気にするのであれば、そもそもそういったローンを狙うべきでしょう。
そこで重要になるのが、借入前に自分が利用できる可能性のあるローンについて情報を集め、自分の利用目的に沿ってもっとも有利に借入れできるものを選ぶという事が大変重要になります。
キャッシングはテレビでも盛んに宣伝していますし、比較的借りやすいというイメージが出来上がっています。
またカードローンのように借りては返すという事ができるものも有って、大変便利なものだと考えている人も大勢いる筈です。
このため、最近ではお金を借りるという場合、まずキャッシングを思い浮かべたり、そもそもそれしか手段を知らないという人もいます。
しかし実際には借入れできる金融商品というのはキャッシングだけという訳ではありませんし、そもそもキャッシングというのはそういった金融商品と比較すると金利が高く不利なものなのです。
ですから、お金を借りようと考えた場合、なんでもかんでもキャッシングを使おうと考えるのはよくありません。
サラ金と言えばキャッシングだけというところは多いですが、これに銀行も合わせて考えれば、様々な目的に合わせて利用できる目的別ローンも多数用意されています。
そういったローンとキャッシングの金利を比較したものが、次の表です。
ローンの種類 | 金利 |
---|---|
住宅ローン | 1%~2%程度 |
目的別ローン | 3%~5%程度 |
銀行のカードローン | 3%~14%台程度 |
サラ金のカードローン | 4%~14%台程度 |
カードローンの場合最低金利になるのは、非常に信用を積んだ後になるので、通常の場合は目的別ローンなどの方がずっと低金利で利用できることになります。
ですから、なんでもかんでもキャッシングと考えるのではなく、まずは世の中にはどのようなローンがあるのかをよく調べることが必要になります。
その中で、自分の目的に合った目的別ローンがあるのであれば、そういったローンの利用を考えてみましょう。キャッシングよりもずっと有利な利用ができるはずです。
また自分に合った目的別ローンが無かった場合でも銀行によっては自分で目的を決められる多目的ローンと言うようなものがあり、目的別ローンとキャッシングの中間程度の金利で利用できる場合も有ります。
ですから、お金が必要という場合には、まずは借りずに済ませる方法がないかどうかを考える事が重要です。
そういったことを考えたうえで、どうしても借入れが必要だという場合にだけ借入れを行うようにしましょう。
ここでサラ金の金利について纏めておきます。
もし利用するキャッシングを探している間に、ここで示した法定金利以上の金利を付けているような業者を見つけたら、いくら審査が甘いと言われていたとしても、その業者は闇金ですから近づいてはいけません。